はてなダイアラー映画百選

が、なんか愉快なことになってますね。(←やじうま的意見)
私は正直、映画自体に興味はあっても映画評論という行為にも映画評論メディアにもあんまり興味はありません。もちろん否定するワケじゃありませんが、私個人としてはあんまり参考にしてない、と言う意味です。
なので、この騒動には、はてな内のコミュニティ活動のあり方として興味があります。
ことのあらましを私なりに追ってみたのですが。
発端としては、某氏がはてなダイアラー映画百選の「ふってくれリスト」に登録していたけれど、いつまでも順番が回ってこないのでぶち切れて、「抗議のためにふってくれリストから削除」という行動を取ったことと思われます。
(それ以前にも動きはあったようですが。)
この映画百選、リレー形式で映画評論を書くもので、筆者は次の筆者を指名していく形式なのですな。
んで、「だれも次の筆者が思い当たらない場合」にふってくれリスト登録者にバトンを渡すルールになっている。
言ってみれば、もともと「映画評論を書く内輪のあつまり」であり、はてなダイアリークラブとしてはごく普通の存在だったと思います。
そこに、「オレもメンバーなのになんでハブられてんねん(゜Д゜#)ゴルァ!!」と言う人が現れた図式なんだと理解しています。
そして、今度は
「バトンが回ってこないんなら勝手に割り込んじゃるわい!」
とキーワード書き換えも敢行したんですな。


ここで、普通の基本クローズド場合によってオープンな社交クラブ的なものならば、入れてくれなければ別のクラブを作ればいいわけです。
が。
こちらのキーワード「はてなダイアリーが選ぶ名盤百選書籍化案」を見ていただけば判るかと思いますが、書籍化が検討されるような百選企画もあるわけで。
すなわち、百選選出に加わる=権威的な裏付けを得ると言う側面も否定できない部分もあるようです。
単純に「映画評論を書いてみんなでワイワイやるコミュニティ」ならば、声を大にして「オレ様も入れろ(゜Д゜#)モルァ!!」と言う必要もないと思うのですが、人によっては、「はてなダイアリー界で映画評論を書く人間が百選に関わっていないのは沽券に関わる」と考える人もいる、と言うことでしょうか。
そもそもこの手のコミュニティは、中心にテーマやジャンルやお題があるので誤解しがちですが、そういった興味の中心が一緒であることは最低条件であって、実際にはコミュニティに加わるためにはある種の相互認証が必要です。人はそれを好意とか敬意とか縁とか呼ぶわけですが、こういう個々人同士の人間関係こそがコミュニティであって、そういう関係を上手く築けない場合、コミュニティに入れてもらえないのは致し方ないことだと思います。
私自身、テーマや活動自体は好きでも、上手くなじめない、イヤな人がいるなどの理由でコミュニティに入れないことはままありますし。
某氏の意図がどういったものであるかはご本人しか分からないでしょうが、
「このコミュニティはオレを承認しない!閉鎖的だ!」
と指弾したり、
「オレに順番を回さないなら勝手に割り込んでやる!」
とキーワードにルールから外れた書き込みを入れたりすれば、好意なり敬意は獲得できないと思います。
単純に、自分が良いと思うルールのコミュニティを探すなり作るなりすればいいと思うのですが。
でもきっと、それでは面白くない理由があるのでしょうね。


自己承認欲求の強さでは人に引けを取らないと自認している私ですが、一つだけそれを上回るルールがあります。
「勝てない場所では戦わない」
正面から挑み掛かって滅ぶか、勝てる場所でこそこそ勝つかは人それぞれだと思いますけどね。
血縁や土地に縛られた地域コミュニティならともかく、はてなみたいないくらでも河岸を変えられるコミュニティで分の悪い戦をすることもないのに、と思うのですよ。


以上、対岸の火事を見物するやじうまの感想でした。


あと、一つだけ加えると、これ、キーワードを使ってるから問題があるんじゃないかなぁ、とおもいます。
「キーワードは共有財産だからすべての人にオープンでなければならない」
「共有財産であるキーワードを専有している以上説明責任がある」
といっている方もいて、それもそれなりに説得力はあると思います。
ただ、はてなダイアリークラブって、はてなダイアリーってコミュニティ空間の中の更に囲い込んだコミュニティ、というのが本来の意味じゃないかなぁ。
はてなダイアリーは「はてな村」と揶揄されることが多いように、広大なインターネット世界のごく一部を占める割と閉鎖的な(そしてそこが人によっては居心地の良さに繋がる)コミュニティでしかないし、更に言えば、はてなダイアリークラブなんてその村のちょっとした寄り合いでしかないわけだし。
そう考えれば、より閉じたコミュニティの良さ(閉鎖的だからこそ濃い話を出来る側面もあると思う)を味わうための仕組みなんだと思うし。


もし、活動の舞台がはてなグループだったらこれほど問題にならないんじゃなかろうか。
もっとも、はてなグループはてなダイアリーに較べてアクセシビリティが悪いしなぁ。キーワードを個別に囲い込む性質上、はてなグループだとここまで盛り上がってこなかったんだろうし。