ロシア−チェチェン−グルジア

今朝、J-WAVEの番組「EARLY MORLEY BIRD」で聴いた話題。

(放送から聞き取った内容の要約)
ロシア政府は10月1日以降、グルジアの民間航空機がロシア国内の空港へ着陸することを禁止するという。直接の理由として空港使用料の未払いが上げられているが、それは口実に過ぎず、実際にはチェチェンの不正規戦闘活動の根拠地としてグルジアが使われており、グルジアからの民間航空機は「チェチェンのテロリスト」の移動・補給手段として使われているのではないかという疑いがこの措置を執らせたのではないか。
ロシア政府は、今月頭に起きた北オセチア共和国での学校占拠事件へのリアクションとして、チェチェン独立派の策源地となっているグルジア共和国への軍事行動を画策している可能性があり、今回の航空機着陸拒否などもグルジアに対する挑発行為の一環である可能性が高い。
グルジア共和国アブハジア紛争においてロシア連邦政府と対立的な姿勢を取っており、その牽制を目的としてチェチェン独立派を暗黙裏に支援してきた経緯がある。グルジア共和国には米海兵隊が派遣されており、ロシアによるグルジアへの軍事行動がより大きな紛争の発火点となる可能性がある。

聞き取りなのでおそらく放送された内容(パーソナリティ、モーリー・ロバートソン氏が英字ニュースなどから分析したもの)とは幾分食い違いがあるかと思います。
私自身はチェチェン戦争について通り一遍の知識しかなく、この放送を聴いて今現在背景ニュースなどについて調べているところです。このチェチェン戦争とその影響については、日本の報道機関ではあまり熱心に報道されていないのですが(利害関係が薄いため関心が低いのは仕方がないと言えますが)、webで軽くニュースを漁るだけでもコーカサス全域の非常に複雑な歴史的経緯や、9.11以降のアメリカによる対テロ戦争との関連など、実に多くの情報を得ることが出来ました。ソースが多くまだ情報を咀嚼することで精一杯なので、内容をまとめるところまで全然達していないのですが、ひとまず興味を喚起してくれたこの放送に感謝します。
ただ、グルジア領内のチェチェン独立派の行動に対して9.11以降ロシア・アメリカ・グルジアは強調路線を取っていて、グルジアの米軍も「アルカイダと繋がりのあるチェチェン人テロリスト」に対するアクションとして派遣されているという情報もあり、放送された内容については若干の疑義も生じています。
いずれにしろ、チェチェン紛争だけでなくコーカサスで現在進行中あるいは小康状態の独立紛争については、もっと調べてみたいと思います。