八幡神とはなにか

八幡神とはなにか (角川選書)

八幡神とはなにか (角川選書)

国東半島・宇佐に始まった名も知れぬ神・八幡への信仰が、いかにして日本中津々浦々に広がったか。朝鮮半島との緊張から産まれた"境界の軍神"が、国家仏教と神仏習合の中で"仏に帰依する神"の代表格となり、さらには祟り神としての聖武天皇を鎮め、そして平安京の裏鬼門を守る国家鎮護の神となるまでのプロセスを詳説している。
お稲荷さんに次いでお社の多い、いわゆる鎮守の神様『八幡様』が、なぜ応神天皇を祭っていながら"大菩薩"なのか。神がいかにして作られていくのかという事例が非常に判りやすく載っている。
学術書なので、誰でも面白く読めるというわけでもないですが。ちょっと興味を惹かれた方は是非一読されることをオススメします。