カンフーガール

青春拳法開眼小説 カンフーガール

青春拳法開眼小説 カンフーガール

空想都市の総元締めにして大黒幕、九里史生さんに紹介していただいた一冊。図書館から借りて読んでみました。
まず端的な感想から。
面白れぇ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
こう、何が面白いって主人公の師父が語る蘊蓄ですね。というか、九里さんも仰ってましたが、8割方中国拳法やその他の武術知識の蘊蓄です、この本。んで、ストーリーはかなりシンプルだけどなかなか熱い。キャラが非常に分かりやすい。

女子高生がカンフーを修行して成長してゆく物語

という基本に実に忠実な物語である。まぁ、キャラが異様に濃いけど。全体としてかなりリアリティの無い話なのに、蘊蓄がうまい具合に『ウソリアリティ』を生み出しているのがミソといえるでしょう。
3〜4時間で一気に読める分量ですし、一気に読ませてくれる出来なので是非興味のある向きにはお読みいただきたい一冊です。


ちなみにこの本、自費出版作品だそうです(まぁ、出版社も文芸社だし)。にもかかわらず重版してるあたりに、世間の評価が現れているのではないかと思います。
あと、作者の八神氏ですが、文章がものすごく上手いとか小説として凄まじく完成度が高いというわけではないので、将来的に同作者の他の本が面白いかどうかは保証しかねます。ただ、続編が出たら是非読みますね。あるいはカンフーもの別作品でも期待できるのではないかと思います。