調べもの:汝裁くなかれ

hoshikuzuさんのこの言葉が気になったので、調査してみました

【人を裁くな。裁けばお前がいつか裁かれる】というルールがあると思います。


たしか聖書だったな〜くらいで調べてみたのですが、どうも原点っぽいのが二個見つかってしまいました。(´-ω-`)
一応、オレ訳で載せてみます。

人を裁くなかれ。自らが裁かれぬためである。汝が裁くその裁きをもって自らも裁かれ、汝が量るその量りをもって自らも量られるであろう。なぜ兄弟の目にあるちりを見ながら、自らの目にある梁を認めないのか*1

新約聖書 マタイによる福音書 第7章1〜3節

Judge not, that ye be not judged. For with what judgment ye judge, ye shall be judged: and with what measure ye mete, it shall be measured to you again. And why beholdest thou the mote that is in thy brother's eye, but considerest not the beam that is in thine own eye?

汝裁くなかれ、さすれば裁かれぬであろう。汝咎めるなかれ、さすれば咎められぬであろう。汝許しを与えよ、さすれば許されるであろう。 汝与えよ、さすれば与えられるであろう。良き秤で、押し込み、競って揺すり入れ、汝の両手に余るほどに与えられるであろう。汝が量るその秤をもって、汝への見返りも量られるであろう。

新約聖書 ルカによる福音書 第6章37〜38節

Judge not, and ye shall not be judged: condemn not, and ye shall not be condemned: forgive, and ye shall be forgiven: Give, and it shall be given unto you; good measure, pressed down, and shaken together, and running over, shall men give into your bosom. For with the same measure that ye mete withal it shall be measured to you again.

英文の出典は京都ノートルダム女子大学様Personalized Online Electronic Text Servicesにある、The Holy Bible (King James Version)http://poets.notredame.ac.jp/Bible/から。私が自分で訳してみたので、和訳がヘタレなのはご容赦を。

なんか、よーく似た文章であり大意は同じでありながら、発言の姿勢が違うんですな。
前者は「因果応報」というか、「盛者必衰」というか。とにかく、「相手に酷いことすると自分も酷い目に遭うでよ?」と言ってる。
一方後者は諺で言えば「情けは人のためならず」というべきか。「相手に寛容であれば自分も寛容に扱われるサ!」ちうところですか。
どことなく前者はハムラビ法典の復讐法を思わせ、後者はソクラテスの哲学を思わせます。転じて法家と儒家と言っても良いのだろっか?
Internet、特に簡易なコミュニケーションとそれに基づく誤解や対立が起こりやすいブログ界隈では、どちらの意味でも折に触れて思い起こすべき言葉だなーと感心した次第。
この手の言葉で私が一番好きなのは、これなんですがね。

祗園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。

娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす。

驕れる人も久しからず、唯春の夜の夢の如し。

猛き者も遂には滅びぬ、偏に風の前の塵に同じ。

*1:mote and beam ちりと梁(はり)(人の小過失と自己の大過失)goo英和辞典