テイルシッターの世界

pogo

━━ n. 【商標】ポーゴー (pogo stick) ((飛び跳ねる遊び道具)).
━━ vi. (上下に飛び跳ねる)タテ乗りダンスをする.
pogo effect ポーゴー効果 ((液体燃料ロケットの発射直後に生じる,燃料の上下動による縦軸方向の機体振動)).

三省堂提供「EXCEED 英和辞典」より

XFY-1 POGO」なんてマニアックな機体の話が出たので、世にも奇妙なテイルシッター機*1の世界について書こうかと思ったのですが。ががが。
インターネットってスゴイね。こんなのもちゃんとまとまっておいてるページがあるんだから。

試作機資料室
http://www.geocities.co.jp/Technopolis/4295/
世界の珍飛行機格納庫
http://homepage2.nifty.com/KIBUN/Aircraft/


結局、第二次大戦中ドイツと1950年代アメリカ海軍で研究された垂直離着陸迎撃機は日の目を浴びずに黒歴史となったわけですが、それを当然の帰結(こんな無茶な機体がうまく動くわけがない)と捕らえるか、結果はともかく発想は悪くない(昔のSFっぽいアニメでは垂直離着床ロケットがむしろ当たり前)と捕らえるか難しいところ。おそらく、今ならこういったテイルシッター機も技術的には可能だと思うのですが、今となっては十分実用的なSTOVL性能を持った迎撃機や、コスト面はともかく性能的には遙かに優れる防空ミサイルシステム、あるいは緊急展開能力に優れたヘリコプターなどが作られたしまったので、用途自体が無いのでは仕方がありません。
テイルシッター機はうまく制御できれば、リフトファンや偏向ノズルよりも機構重量的には有利だと思いますが、その後まじめに研究されていないのは、機体設計の自由度が少ないとかそういった問題なんでしょうかね。Bombardier CL-327 Gurdianとか、Sikorsky CipherⅡみたいなUAVは形こそテイルシッターぽいですが、飛行時に横を向く訳じゃないから只のオートジャイロですしね。


あとついでに。NASAのPhoto ArchiveがあったのでURL貼り。
http://www.dfrc.nasa.gov/gallery/photo/index.html

*1:胴体下方向で離着陸する通常の航空機と違って、機尾で離着陸する飛行機。離陸はともかく着陸が難しい。