マンガ書籍の貸与権?

本日購入したサンデーにこんな記事が。

●『21世紀のコミック作家の著作権を考える会』アピール●
2005年よりマンガ・書籍にも「貸与権」が適用されます。
私たちが昨年「なぜ、私たち漫画家には音楽家と同じ『貸与権が』ないのですか?」というアピール文を掲載したことは覚えておいででしょうか?
ご存知の通り、音楽家などには、皆さんがレンタル店で支払うレンタル料の一部が還元されています。
けれども、私たち漫画家には『貸与権(=勝手にレンタルされない権利)』がないために、レンタル店などから何の還元もないのです。
「こんな不公平が許されて良いはずがない」。そんなやむにやまれぬ気持ちで、私たちは他の作家などの団体と一緒に『貸与権』獲得運動を始めたのです。
そして、今年6月3日に国会で成立した改正著作権法によって、念願の『貸与権』が私たちにも認められることになりました。
読者の皆様が、私たちの活動を応援して下さったことに、この誌面を借りて御礼申し上げます。応援ありがとうございました。
2005年は『貸与権元年』です。これからも、私たちがよりよい作品作りに全力投球できるように、引き続き読者の皆様の応援をよろしくお願いいたします。

立ち読みしたマガジンにもたぶん同じ記事があったと思います。
2005年第1号ということでこの時点での掲載になったんだと思いますが、私はこの件ちっとも知らなかったので随分唐突だと思いますた。例の海外版CD輸入阻止で揉めていた裏で、こんなのも成立していたのですねぇ。
経緯がよくわからないのでググってみたところ、詳しく説明しておられるサイトがさくっと出て参りました。

(Gooooooooooooooooooogle*1様、毎度見事なお仕事ぶりありがとうございます。)
ひとまず、こちら2カ所を読ませていただいて、マンガ貸与権についてさわり程度に知ることができたかと思います。
いろいろ思ったこともあるのですが、とりあえず、近所のマンガ喫茶に潰れてもらうと困るなぁってのが一番切実でせうか。
私の普段使っているマンガ喫茶は、DVDもPS2ソフトもPCも置いていないしドリンク飲み放題だったりもしない小さな店なのですが、とにかくマンガだけ読みたい私としては余計なサービスがない代わりに時間料金が安い方が嬉しいので重宝しています。近辺には他に知っている限りで2店程(たぶんもっとあると思うけど)マンガ喫茶があるのですが、どちらも余計なサービス付きのネットカフェ兼マンガ喫茶だったりするわけで。もちろん値段も割高。何分田舎に住んでいるもので、都内みたいに駅前ならどこでもマンガ喫茶があるわけでなし、元々選択できるほど店の数がない。
この手の法整備で業界再編となると、往々にして良心的だったりマニアックだったりする店は先細りして、セールスの見込める商品ばかり置いた大手チェーンが勢力を伸ばすことになるのですが、マンガ喫茶業界は一体どうなる事やら。
まぁ、『ファンなら(作家さんのために)黙って買え』という、一種パトロニズムに似た使命感を持つ清く正しい創作物消費者ならば、そもそもマンガ喫茶など使わないのかもしれませんが。
あと、Winny騒動の時も思ったけれど、『著作権』という枠組みはそろそろ限界に来ているような気もします。具体的にどうこうという指摘じゃないんですが、そろそろ創作物の収益確保やクオリティ維持には、「作者→流通業者→消費者」といういままでの市場の枠組みがそぐわなくなってきている気もします。紙やCDのような媒体を買うのが目的ではない以上、ほとんどの情報はネットで流通可能ですからねぇ。
まぁ、だからどうしろとまでは考えつかないわけですけど。考えつくようならこんなところでブチブチ言ってないだろうし。orz

*1:"o"の多さで感謝度を表してみました。