梅田本読みました

梅田本こと「ウェブ進化論　──本当の大変化はこれから始まる」を読みました。

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)

かなり遅くなりましたが簡単にレビューなど。
内容については既にあちらこちらで話題沸騰なのですが、簡単に私なりにまとめてみます。

ポイント

• ウェブはコミュニケーションや社会そのものを本質的に変えていくよ。
• コミュニケーションコストの低下が質の変化をもたらすよ。
• Googleはマジすごい会社だよ。
• 古い形のマスコミ・メディア・サービス企業は質の変化に抵抗するよ。
• でもネットが当たり前になっている若い世代がどんどん伸びてくるはずだよ。

と、これだけ書くとイマイチ漠然とした印象なのですが、僅か250ページたらずのこの本に、『この先の10年』の『あちら側とこちら側』を読み解くキーワードがぎっしりと詰まっています。Web2.0、ブログ、ロングテール、ウェブサービス・API、Wiki、フォークソノミー、ソーシャルブックマーク、Wisdom of Crowds、……一度は聞いたことがあるし、それぞれの意味は分かるけれど、それらが総体として意味する「変革」とは何なのか。今や空気や水と同じように必須インフラとなりつつある「The Net」が我々に何もたらしつつあるのか。その全体像を、一つ一つの事象から描き起こしています。
梅田氏本人も書かれていますが、これから社会に出る若い世代に読んで欲しい、あるいは、今起こりつつある「ウェブ」という現象に取り残されつつある人に是非とも読んで欲しい一冊です。なお、私と同じくウェブ/コンピュータ業界の現役世代に属する人々は推奨ではなく必読です。というのも、おそらくは今後ウェブ/サービスを語る上で常識になると思われる内容が全て含まれているからです。IT技術者にとっては、必須栄養素を固めた総合サプリメントみたいな本でしょう。