先日の日記について

先日愚痴めいたものを書いてしまったせいか、Web拍手にてこういったメッセージをいただきました。

掲示板見てみたけどそんな変なレスはない気がする。
ていうかムカつくレスがあったことをわざわざ日記に書き込むのならなにがどうしてムカついたのかも言わなきゃ読む方も反応に困るよ?

確かに仰るとおりですね。
本来私が取るべき態度としては、どんなにムカつくことを書かれたとしても黙殺するか、あるいは真っ向から反論するか。どちらにしても中途半端に愚痴を垂れるべきではなかったと反省しております。
いちいち「なぜ腹が立ったか」など書き連ねるのも大人の態度ではないのですが、一度口に出した以上、きちんと説明するべきだと思いますので、以下説明させていただきます。


さて、今回執筆活動を休載した「理由」として挙げた書き込みは以下のものです。

394 名前:名無し001[] 投稿日:2008/07/09(水) 14:43:03 id:FiOh20RU
読ませてもらいました。
それなりに楽しめましたが、1話の量がかなり少ない上に、兵器のスペックやら歴史講釈やらで、肝心の物語がまるで進んでないように思いました。
しかも月一更新なんですよね。
もう少し分量が増えるか、更新速度が早ければと思います。

ご指摘内容のうち、

  • 1話の量がかなり少ない
  • しかも月一更新

という点には全くもって申し訳ないと思いますが、こればっかりはどういわれても何ともしようがありません。「はつせの世界」はかなりの量の資料を集めて読み込まないと書くことができない作品ですし、そう言った手間を省いて速度を優先したところで面白くなるとは思いません。ですので、誠に申し訳ありませんがこれ以上のペースは不可能です。
また、以下の二点

  • 兵器のスペックやら歴史講釈やら
  • 肝心の物語がまるで進んでない

これには全く承伏できません。なぜなら、ある種の虚構歴史構築作品である「はつせの世界」にとっては『兵器のスペックやら歴史講釈やら』こそが話の根幹を成すものであり、これが面白くないといわれると、ではどこが面白いのかと逆に聞き返したくなります。
また、『肝心の物語』はちゃんと進んでいます。ただ、ある程度読み進めていただければ分かるように、この作品は『主人公がいて事件があってドラマがあってエンディング』といった構造の物語ではなく、年代を追って断片的な事象を連ねて書くことで『ヒストリー≒ストーリー』が進行していく構成を取っています。
以上二点の指摘は全く的外れです。


ただし、私がこの書き込みに腹を立てたのは、指摘されている内容についてではありません。この方の発言態度や意図に対してです。
まず、一般的な常識の持ち主であれば、感想の冒頭に「それなりに楽しめました」と書いたりしません。どれだけ上からの目線なのかと呆れてものが言えません。失礼にもほどがあります。仮にこの言葉が、この方が自分で運営される感想を掲載するサイトや、あるいはネット小説の評論をするようなサイトで書かれたものであれば、私もさほど腹を立てません。ですが、わざわざ執筆者のサイトに来て書く事ではありません。
端的に言うと、ケンカを売りに来てるのかあんたは、ということになります。
また、この方がかかれている『もう少し分量が増えるか、更新速度が早ければと思います。』が本音だとしたら、なぜこのような人の気分を害するような感想を書き込むのでしょうか。もし私が読者として作者にもっと頑張って欲しいと思うのなら、自分が良かったと思う点を上げたり、期待している部分を述べたりして、作者のやる気を喚起するような感想を書きます。
別に私をおだててくれと言っているわけではありませんよ?
普通に考えれば、作品本来の意図も読み取れず、態度も失礼な感想を貰ってモチベーションが上がる書き手などあまりいないと思いますが、という話です。
そして、上記の書き込みを見た私は、非常に空しくなりました。
「なんでこんな人のために苦労して小説を書かねばならんのだ」
それが正直な思いです。
私にとって、あるいは多くのネットで小説を掲載している作者さん達にとって、小説を書くことは趣味であったり、自己表現の手段だったり、あるいはコミュニケーションの形であったり、そのモチベーションの源泉はいろいろでしょう。ですが、私が多大な時間を費やして小説を書いている目的の中に、「読者からケンカを売られるため」などというものはありません。


もちろん、これを読んでいる方々も薄々お気づきの通り、今回執筆を停止した理由はこれだけではありません。例えば、先日ブログにも書いたTravianというブラウザゲームが面白くてのめり込んでいるせいだとか、あるいはプライベートで家族の入院や転職などいろいろトラブルがあったことだとか、そう言った諸々が影響していますし、この感想を見て腹を立てたことよりもむしろそういった事柄の方が影響は大きいです。ですが、上記のメッセージを見て「やってられないな」と思ったことは紛れもない事実です。
ありがたいことに、執筆を停止してから幾人もの方から励ましや残念だというメッセージをいただきました。そういった方々には誠に申し訳ないのですが、やる気が戻ってくるまでしばらくお待ちいただく他ありません。数ヶ月のうちには執筆を再開したいと思いますので、何卒ご寛恕願います。