みんな大好き伊達政宗

のぼうの城」とはあんまり関係ないけど戦国つながりで。腹抱えて笑ったので転載。

142 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2008/09/08(月) 19:47:17 id:efwHKosz
みんな大好き、伊達政宗のお話
政宗が江戸にいたとき。喜多七太夫勧進能があると言うので、能が大好きな政宗公、ワクワクしながら見に行った。
ところが、演場に到着してみると、既に能は終わっており、観客ははけ、役者たちは既に帰り支度。
当然これに激怒した政宗
「わしのお気に入りの「海女」と「船弁慶」を、これからはじめろ!」
「し、しかし、一座のものがほとんど帰りまして、能はもう出来ません」
と、恐る恐る座元が言うと
政宗ほどの侍が、能を所望すると頼んでいるからには、しないといっても、させてくれよう!…刀を出せ!!」
と、小姓に刀を出させ、桟敷から舞台に飛び上がり、刀を抜いた!その時座元が大慌てで呼び返した役者たちが戻ってきた。
「なんだ、能は出来るではないか。あとは観客だな」
と、政宗、今度はわしが胴元の勧進能じゃ!皆のもの見物していけ!とそこらへんうろついてる人達を片っ端から引っ張ってくる。だが、無理やり連れてきた客のノリが良い訳がない。すると政宗、お前らもっと盛り上がれ、と用意していた酒、饅頭、肴を、客席に向って投げ込み始めた。たまたま引っ張り込まれた侍など、このとき饅頭が頭に当たって政宗に向って投げ返す始末。どうもこのあたりから政宗公、能よりこっちのほうが面白くなってきた模様。
今度は大量の銭を持ってこさせ、桟敷に向って投げ始めた!これには勿論周囲は大パニックに。
銭を求めて争っている人々、おびえる座元と役者、真ん中で高笑いしながら酒を飲んでいる政宗、という地獄絵図であった。

これを息子への書状に書いた細川忠興
「この話、あまりに現実離れして信じられないかもしれませんが、丹羽長重殿と立花宗茂殿から聞いた確かな話です。」と、念を入れている。

ちなみにこの騒動、幕府からは例の如く、「政宗だから仕方がない」で、不問に付されたとか。

伊達政宗、喜多七太夫の勧進能・悪い話 - 戦国ちょっといい話・悪い話まとめ

江戸時代に入ってからの政宗のクソオヤジっぷりは異常。