ぐーぐる先生のお仕事

少女は、まだ成長しきっていない手足を駆使して椅子の上に這い上がると、目の前の端末のスイッチを入れた。液晶モニタに光が点り、すぐさま無数の情報を表示し始める。キーワード検索の依頼が84,667,892件。イメージ検索の依頼が5,249,851件。ニュース検索やパーソナライズドホームへのログイン、あるいはメールへのアクセスなどは彼女の担当ではないので、すぐさま担当者に転送する。
「おーし。今日もお仕事するお!」
舌足らずな声で気合いを入れた少女は、両手を元気に突き上げた。
……そして、勢い余って椅子から転げ落ちた。
「うぐぉ!い、いたいお!」
後頭部を押さえる少女。そのカラフルな4色の髪を振り乱してのたうち回る。
「ぐーぐる先生、なにしてんですか。」
「よ、ようつべちゃん。いいところに来たお。」
少女が顔を上げると、長身の女性が見下ろしていた。白い肌に黒い髪、そして赤いタイトドレス。少女、すなわちぐーぐる先生のアシスタントのようつべさんだ。
「椅子から落っこちてしまったんだお!上にのっけて欲しいんだお!」
「はいはい。かしこまりました。」
少女の要求に、女性は溜め息をついて従う。彼女は、この天才ドジッ娘少女に仕える身。たとえどんなにオマヌーであろうと主人は主人なのだ。
「うぐぉ!落ちた拍子にデータがちょっと飛んでしまったお!」
少女は画面の一部に表示されていた検索リクエストが壊れてしまったことにすぐに気がついた。
「だめだお!あたしが責任持って直すお!」
少女は、うろ覚えで検索データを書き直した。

と言うことがあったかどうか分かりませんが、ぐーぐる先生が発狂されてます。
google:WORDGEAR
→第一位「word gear ソードアートオンライン原作者くのりさん」
……。SAOはいつアニメ化したんですか!?
思わずくのりさんに確認してしまいましたが、ご本人もご存じなかった模様。
さすがぐーぐる先生。やってくれます。